12月になると、街は一気にクリスマスの雰囲気に包まれます。
クリスマスは、大切な人と特別なディナーを楽しんだり、イルミネーションで彩られた街を歩いたりと、ロマンティックな時間を過ごす特別な日です。
しかし世界的に見れば、クリスマスはキリスト教徒のイベントとして知られています。
そのため、キリスト教徒ではない日本人がクリスマスを祝うのはおかしいと感じる人もいるようです。
そこでこの記事では、日本人がクリスマスを祝う理由や、クリスマスの由来についてまとめました。
●日本人がクリスマスを祝うのはおかしい?
●なぜ日本人はクリスマスを祝う?
●クリスマスの由来や本来の過ごし方は?
●クリスマスを祝わない国はある?
日本人がクリスマスで騒ぎ祝うのはおかしい?
本来はキリスト教徒のイベントであるクリスマスを日本人が祝うのはおかしいと考える人は多いようです。
確かに、日本の人口のうち、キリスト教徒はわずか1%と言われています。
しかし日本では、多くの人がクリスマスを楽しみにし、盛大に祝う習慣があります。
このような習慣が根付いた要因としては、「キリスト教徒のイベント」という意味合いが日本人の中で薄れていることが挙げられそうです。
現在では、クリスマスを「1年に一度の大きなイベント」として捉えている人が多いようにも感じられます。
このように日本のクリスマスは、信仰している宗教に関係なく、誰もが楽しめるイベントとして定着しているのです。
とはいえ、やはり日本人がクリスマスを祝うことに違和感を覚える人はいるでしょう。
そこで今度は、日本人がクリスマスを祝うことに対し、世間がどのように感じているのかを見ていきたいと思います。
世間の口コミは?
さて、日本人がクリスマスを祝うことに対し、世間はどのように感じているのでしょうか。
ここではTwitterからの口コミをいくつかご紹介します。
まぁ日本がクリスマスを祝ってることの方がおかしいからなぁ。クリスマスが祝日じゃないことは仕方ない。なんでクリスマスを祝うのがおかしいかって、クリスチャンって日本の人口の数%もいない。圧倒的仏教神道の国だもん仕方ないよそりゃ。
— 遊空あゆむ@ミュート推奨 (@ayumu_yusora) December 23, 2021
そろそろクリスマスソングで溢れる季節になってきましたね🎄(早
今年もまた、会社のおじ様が「日本風に正月を祝うのに、クリスマスも騒ぐ日本人はおかしい」とボヤくのを聞くのだな。
— ミツ (@gatamitsu) November 11, 2021
日本のクリスマス🎄
ちょっとおかしい🤔キリスト様の存在感が希薄💦
…でもそれがまた平和でよい🤣— 🌸🌙🐈 sacuya𓃠💐 (@psacuya) December 24, 2021
クリスマスもハロウィンも
楽しい所だけ
良い所だけを
取り入れるのは日本の良いところ!!ꉂ🤣𐤔
海外に比べて窮屈に見えるし
まぁ、そのぐらい良いよね笑— せつ花(sub)* (@setuka_sabu2) October 31, 2022
やはり「キリスト教徒のイベントであるクリスマスを日本人が祝うのはおかしい」という意見がいくつか見られました。
その一方で、「楽しいところだけを取り入れるのは日本の良いところ」という意見もありました。
日本のクリスマスが独自の形で定着したように、その国や地域の文化に合った形で、より多くの人が楽しめるということが大切なのかもしれませんね。
日本人はクリスマスをなぜ祝う?理由3選
そもそも、日本人はなぜクリスマスを盛大に祝うようになったのでしょうか。
考えられる理由として、ここでは以下の3つを挙げています。
- 日本人がイベント好き
- 企業の販促戦略
- 宗教をあまり気にしない
理由①日本人がイベント好き
東京を含めたアジア6都市を対象に、クリスマスやハロウィンといったイベントへの参加意識についての調査が実施されました。
下記は、調査結果の一部を引用したものです。
直近1年間にお祝いやイベントに参加した割合をみると、「クリスマス」への参加率は日本が1位(68.2%)で2位シンガポール(47.8%)と約20%の開きがみられた。また、「ハロウィン」も日本が1位で唯一1割超え(14.8%)となり、2位ベトナム(7.9%)以下、アセアン5か国の参加率との差が顕著だった。
出典:トラベルボイス
上記の調査によると、日本は「クリスマス」と「ハロウィン」という、欧米に由来したイベントへの参加率が高いことがわかりました。
日本人はイベント好きと言われますが、実際に多くの人がこのようなイベントを楽しんでいることが読み取れます。
理由②企業の販促戦略
「クリスマス」といえば、みなさんは何を想像しますか?
- 家族や恋人と過ごす
- 友達とクリスマスパーティーをする
- チキンやケーキを食べる
- サンタクロースからのプレゼント
など・・・
実は、このようなクリスマスの定番となっているものの中には、企業の販促戦略によって定着したものが多くあります。
例えば、クリスマスケーキは不二家の販促戦略によって普及したと言われています。
不二家が開業した1910年に、日本で初めてクリスマスケーキが販売されました。
1922年にはショートケーキが販売されるなど、ケーキも変化を繰り返します。
そして、不二家がクリスマスセールを行った1952年頃から、今のようなクリスマスケーキを食べる習慣が定着したそうです。
他にも、クリスマスにチキンを食べる習慣が定着したのは、ケンタッキーフライドチキンの販促戦略によるものだと言われています。
理由③宗教をあまり気にしない
信仰している宗教について聞かれたときに、信仰している宗教はない、いわゆる「無宗教」と答える人は多いのではないでしょうか。
冠婚葬祭など、宗教を意識する場面もありますが、基本的に日本人は宗教をあまり気にしない人が多いようです。
このような日本人の性質もあり、日本では様々な宗教行事が定着しています。
日本で定着した宗教行事にはクリスマスの他、バレンタインデーやハロウィンなども挙げられます。
上記の口コミにもありましたが、宗教に関係なく、誰もがイベントを楽しむことができるというのは、日本の素晴らしい文化かもしれませんね。
クリスマスの意味や由来は?
みなさんは「クリスマス」にどのような意味があるのかご存知でしょうか?
クリスマスは英語で「Christmas」と表記します。
このうち、前半部分のChristは「キリスト」、後半部分のmasは「ミサ」を意味しています。
「ミサ」とは、カトリック教会で行われる祭儀のことです。
キリスト教徒は、この「ミサ」を通してキリストのもとで祈りを捧げます。
また、クリスマスは「イエス・キリストの誕生日」とよく言われますが、実際は少しだけ意味が異なるようです。
クリスマスは本来、「イエス・キリストの降誕を祝うお祭り」と位置付けられています。
聖書には、キリストが生まれた日について記述されていないため、キリストの誕生日は定かではないそうです。
本来のクリスマスの過ごし方は?
上述の通り、クリスマスは本来、イエス・キリストの降誕をお祝いする日です。
キリスト教徒はクリスマスに教会へ赴き、祈りを捧げる礼拝(ミサ)に参加します。
礼拝では、聖書を朗読したり賛美歌を歌ったりすることが一般的です。
このような礼拝は、キリスト教徒ではない人も含め、誰でも参加することができます。
クリスマスの時期には、特に多くの人が教会を訪れ、礼拝に参加されるそうです。
ぜひみなさんもお近くの教会に足を運び、本来のクリスマスの過ごし方を体験してみてはいかがでしょうか。
クリスマスを祝わない国はある?
本来クリスマスはキリスト教徒のお祭りであるため、宗教的な理由でクリスマスを祝わない国も存在します。
クリスマスを祝わない国として代表的なのがサウジアラビアです。
サウジアラビアはイスラム教の発祥の地と言われている国です。
イスラム教を国教としており、国民全員がイスラム教を信仰しています。
そのためサウジアラビアでは、イエス・キリストの降誕を祝うお祭りであるクリスマスは禁止されています。
日本人がクリスマスで騒ぎ祝うのはおかしい?理由はイベント好き?のまとめ
ここまで、日本人がクリスマスを祝う理由や、クリスマスの由来について書きました。
この記事をまとめると、以下のような内容でした。
- 日本のクリスマスは「キリスト教徒のイベント」というよりも「1年に一度の大きなイベント」になっている
- イベント好きな日本人の性格のほか、企業の販促戦略によって日本人はクリスマスを祝うようになった
- キリスト教徒はクリスマスに教会へ赴き、祈りを捧げる礼拝に参加する
- イスラム教を国教としているサウジアラビアでは、キリストの降誕を祝うお祭りであるクリスマスは禁止されている
クリスマスは世界の多くの人々にとって大切なイベントになっています。
この機会に、世界各国のクリスマスの過ごし方を調べてみるのも良いかもしれませんね。
ぜひみなさまも良いクリスマスをお過ごしください。